旅×暮らし×未来

たとえば。
有名な観光地を旅して、その土地の名物を食べて、
ここに行ったよ!って一目でわかるような記念写真をとって、
たくさんあるお土産の中で、迷ったあげくに手頃なものを選んで帰る。
 
そんな旅もいいかもしれない。
だけど、私はもっと濃密で、良くも悪くも、
忘れられないオマケがついてくるような旅がいいなぁと、思ってしまう。

 
旅が旅で終わらないような、
これから先の自分の人生に、新しい色を添えるような、
発見と冒険のある旅。
 
行き先なんて関係なく、
出逢った人はもちろん、
つまらない、ちいさな出来事さえも、
未来につながる種になる。
 
 
DOORzには、実は農園(素人には「畑」なんて広さではない)もあって、
タッちゃんがスイカやカボチャ、ナス、エダマメなんかを植えている。
畑の一年生は、ご近所さんにいろんなことを教えてもらえる。
 
「カボチャの孫ヅルは切れよ〜。栄養が実の方さ行かねぇから」
「どれが孫ヅルですか?」
「これこれ。こういう枝分かれしたやつだ」

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このじいちゃん、去年はカボチャを3本植えて、100個収穫したらしい。
うちは7本だから・・・恐ろしい数のカボチャができそうだ。
 
じいちゃんが子どもの頃、この畑があるところは、生糸工場だったらしい。
芦野の女性もたくさん、この工場で働いていたそうだが、
化学繊維が多く使われるようになり、経営が難しくなったのか、工場は閉鎖。
取り壊されてしまったそうだ。
経営者の子孫は、ここを離れて暮らしている。
森の中にはお墓があるが、誰も手入れをしないから、
震災で崩れて、そのままになっている・・・と。
 
リアルな、日本の農村の歴史。
じいちゃんが、その目で見てきたもの。
 
芦野には、こんな世話好きなじいちゃん、ばあちゃんが多くて、
畑のそばに植えるようにと、自分で育てた花を持ってきてくれる方がいたり、
隣の家のばあちゃんなんかは、うちがお風呂の工事中だというと、
「昔はお風呂が壊れたら、隣に借りに行ったものだよ。
うちに入りにきなさいよ」
と、言ってくれる。
 
 
芦野は、観光地ではない。
ずっと昔から、人々が田畑を耕して、暮らしてきたところだ。
はっきりいって、目玉になるようなものは、何もない。
 
でも、そのていねいな暮らし方を知り、
地元の人と何気ない会話をかわす中で、
人の温かさを感じたり、
自分の暮らしについて考えたり、
未来が少し、楽しい方向に変わるきっかけは、
転がっているかもしれない。
 
DOORzは、そんな暮らしや未来につながる旅を、
そっと後押しする宿になりたいのです。
 
 

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