なみだと風船。

ふいに誰かに言われた言葉に、ふわっと、救われることがある。
先日、初めてあった人に言われた言葉が、今も忘れられない。
 
泊まりのゲストさんが少ない日は、ある意味当たり日。
じっくり向き合って話すことが多いから、ぐっとゲストさんとの距離が近くなる。
この前、泊まりにきた女の子と、彼女の恋愛の話をしていた。きっとつらい思いを抱えていたんだろう。彼女は泣いてしまった。
話を聞くことしかできず、10歳以上離れているのに、たいしたアドバイスもできなかった。
ただ、宿員タッちゃんの、彼女にティッシュを差し出すタイミングは絶妙だったけれどww
そんな苦い思い出を、泊まりに行った友達の宿で、たまたま居合わせたご近所さんに話したら、彼が言った。
「周りの人には言えなくて、旅先だから泣けたんじゃないかな。
きっとそういう時はパンパンの風船と同じだから、そうやってガス抜きしてあげないと。
まぁ解決にはならないけど、泣くとすっきりするじゃない。泣かしとけばいいさ。」
そうだったのか。
確かに彼女、すごくいい笑顔で帰っていった。
あーあ、泣かせちゃったよって、申し訳なく思っていたけど、違ったのかな。
聞くだけで、それでよかったのかもしれない。
この方との偶然の出逢いがなかったら、気付けなかったこと。やっぱり私にとって、宿は新しい扉をあける場所だと思った。
 
桜の季節が終わり、芦野は田んぼが空の鏡になる季節になりました。
新しい扉をあける旅人、お待ちしてます。
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